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P+プロジェクトは、住宅診断(ホームインスペクション)、耐震診断、リフォーム相談などを通じて、安心・安全・暮らしやすさ・自分らしさをサポートします。
2017-03-25

横浜・緑区で耐震診断

横浜市緑区で耐震診断(最寄り駅 横浜線鴨居駅前)

 耐震診断調査を行うため、今日は鴨居駅に降り立ちました。

現場はここから約2km弱、離れた場所にあります。

近くまで路線バスもあるのですが、天気も良いのでいつものように

調査する建物のある場所の周辺状況を体感するためにも歩いて向かいます。

現地で耐震診断調査を行うまでの流れ

ステップ 1;机上での診断

  一般的には、現地をみて耐震診断を行うことが基本にあるため、このステップを行うことはありません。しかし、現実的にはいきなり「耐震補強工事」といわれても、ほとんどの方は

「耐震って必要なものなの?」

「ほかにリフォームしたいところがあるし・・・」

と、改修工事のメインとして考えることは難しいことなのかもしれません。また、工事の内容や予算も固まらない改修計画の初期段階で、耐震調査が先行し、費用がかさむことには当然抵抗があるものと考えます。

 そこで、私たちPプラスでは建物の状況を把握していただき、耐震補強工事の必要性を理解していただくことができる第一歩として「机上の診断」というステップを設けています。

ご要望の改修プランを検討する際にも、良い指針と判断基準になります。広い空間をつくり出すために、むやみに間仕切りや壁を除去するのではなく、建物全体のバランスと安全な構造の強度を保ちながら、安心して新しい夢の空間を創ることができるようになるのです。

  今、お住まいの建物の図面と、現状がわかる写真(なるだけ多く)をいただき、それを資料に図面と写真を照らし合わせながら耐震診断ソフトにデータを入力します。

「現場を見ていないのに適切な数値を出し、診断はできるのか」

と疑問を持たれる方もいることでしょう。

 確かに、現場を直接みることができればより精度の高い内容で診断が可能となります。本音は「現場をみて診断がしたい。」現地での診断を行うにあたり、Pプラスでは最低2人が約3〜4時間ほどかけて行います。その費用が初期段階でかかること、初期段階では、改修計画内容がまだ固まっていないこと、工事を行うかどうかもわからないこと、などを踏まえるとなるべく初期費用がかからない方が良いのではないかと考えます。

 しかし、疑問を抱かれる「診断の精度」については、初期段階から精度の高い方が良いことも確かです。「机上の診断」が現況とかけ離れた内容では意味がありません。これまでに多くの木造建物を診断調査し、耐震補強計画をたてて、補強工事を行うための現場での調整、監理を行ってきたPプラスならではの経験の蓄積が成せることと考えています。

ステップ2;机上での診断(新しい要望を反映して再検証)

ステップ1で補強計画案を参考にお客様の要望を伺い、打ち合わせを詰めていくと、

「ここの間仕切りは無くせないか」

「ここに窓が欲しい」

「お風呂はもう少し大きくしたい」

「キッチンはやはり向きを変えたい」

などなど、より具体的なお話がでてくることでしょう。プランもそれに伴い変更が求められます。

中には、耐震にご理解と興味を示されて、

「耐震性をもう少し上げたい。評点を1.5にできないか」

といったご要望も出てきます。それらの要望を加味したプラン変更を踏まえて机上にて再検証を行います。

このステップの調整検証が、2回〜3回行われ、プランと改修計画が固まります。

ステップ3;現地調査を踏まえた診断

今回の耐震診断の現地調査はこのステップになります。机上で想定していた内容と現状との相違確認を行い、改修プランの確認を行います。作業としては、間取り、柱の位置、開口部の位置と大きさ、各所壁の下地状況、劣化状況、地盤状態や、基礎の状態、などなどを床下に入ったり、1階の天井裏を見たり、2階の天井裏(小屋裏)に入って見たりしながら、3〜4時間かけて情報を集めます。お客さまにご協力をいただいているとは言え、ワサワサと人が入ったりきたり、出たり入ったりするので負担を強いられます。お客さまも居心地が良くないことが良くわかるので、なるべく効率よく、時間の短縮をいつも試みるのですが、どうしても時間がかかってしまいます。どなたもご協力をいただけるのでとても助かります。長い時間お付き合いいただき、ありがとうございます。

そうして集められた情報をもとに、事務所に戻り耐震診断ソフトへ修正入力を行います。実施に向けての補強案と補強計画図を作成します。耐震補強案と計算書には金物をつけたり、耐力壁を設けたりする箇所は記されるのですが、梁や桁の接続状況や強度不足箇所、などに対する不具合には指示がされません。いくら、耐力壁や金物がつけられても、建物に伝わる力が適切でなければ、本来の耐力を得ることはできません。工事を実施するにあたり、建物の不具合箇所の是正が必要な箇所についても抽出し、特記します。

 このあと、実際に工事に入ると、改修箇所の解体がなされます。詳細な現地調査を行ったとは言え、全てを壊して確認することは現実的ではないため、計画した補強が適切に行えるか改めて確認が必要です。計画の補強ができない場合には、適宜是正方法を検討し、状況によっては他の箇所で代替えの補強を行わなければならないこともあります。その時には再度診断ソフトに入力して検証を行い、修正案を指示することになります。

 

補強計画はあくまで計画なので、実施にむけて幾度も調整、検討がなされないと本来計画している耐力(耐震性)は確保できません。補強計算書だけを大工さんへ渡している現場を良く見かけます。しっかりとした補強計算書の耐震性を求めるためには、しっかりとした施工の監理が必要です。一人の大工さんが理解していたとしても、目が行き届かず他の大工さんも同じように施工できるとは限らないのも事実としてあります。お客さんは、耐震診断も行い、補強計算書や補強計画図もあるから当然しっかりできていると思われるでしょう。耐震補強は補強工事の現場の経験がないと「なんとなく耐震」で終わってしまいます。

安心できる耐震補強は『Pプラス』へご相談ください。

 

 

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