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2016-03-31

中古住宅+リフォームで、掘出物のマイホームを見つける秘訣とは

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「いまだけお得!」がホントにホント、
中古住宅+リフォームで、掘り出し物のマイホームを

玉石混交の中古市場で、掘り出し物を見つける最後のチャンス――。

「いいものを作って、きちんと手入れして、長く使う」。
そんな時代を目の前に「いいものが買える」、絶好の機会がやってきました。

信頼のおけるパートナーと組んで、優良物件を探索。
リフォームを成功させ、理想のマイホームを手にする秘訣を紹介します。

住宅も「いいものを作って、きちんと手入れして、長く使う」時代へ

現在は、少子高齢化にともなって、住宅ストック数(総住宅数)が世帯数を大きく上回る“過剰在庫”状態。急増する空き家の行く末が、差し迫った課題になってきています。

国土交通省は、「いいものを作って、きちんと手入れして、長く使う」社会への目標を定め、既存住宅の流通やリフォーム市場の環境整備を進めているところです。

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作成:国土交通省 平成26年度 住宅経済関連データ
(2)住宅ストックと世帯数の推移より抜粋
http://www.mlit.go.jp/statistics/details/t-jutaku-2_tk_000002.html

こうした流れは、リフォーム業界の問題点が顕在化してきたことにもよります。

リフォーム工事の請負には、資格や許可ばかりか、開業の届出も必要とされないケースも多数。極端にいえば、未経験者や悪徳業者でも、その日のうちに開業できるという現状は、以前にも触れたとおりです。

《前篇》負け組にならないためのリフォーム術。
リフォーム工事には資格も許可も届出も不要ってホント!?

終の棲家を託すパートナー。一体だれを頼れば?

こうしたなかで、だれを頼ってリフォームを手がけたら良いのでしょうか?

資格を基準にするならば、国によって免許の取得が義務づけられている建築士ならば、最低限のラインとして、まずは安心。選択肢のひとつとして絞ってみるのもありでしょう。

また、建築士はその熟練度においても優位だといえそうです。なぜなら、現場で身につけた技術や経験、そして何より知識が問われるフィールドだからです。それなしで施工を行うと、法規や耐震性をおかしてしまうばかりか、建物の根本的な構造を損なってしまうケースも多いのです。新築よりも、その手腕が発揮される分野だといえるでしょう。

たとえば、最初に図面の閲覧を求めない業者には要注意。骨組みを視野に入れずに柱を抜いたり、壁を取り払ったりしてしまうことも。こうしたケースでは見積もあいまいになりがちで、後になって高額の請求書が届いた例も少なくありません。

こうしたトラブルを未然に防ぐためにも、パートナー選びは慎重に。熟練の専門家に頼ることが肝心です。

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住宅の健康状態がわかる「ホームインスペクション」、国の指針で義務化へ

一方、中古住宅の流通やリフォーム市場の拡充にともなって、「ホームインスペクション(住宅診断)」が注目を集めています。

ホームインスペクションとは、住宅に精通した診断士が、第三者的な立場、あるいは専門家の知見をもとに、その状態を見極めて助言や提言を行う専門業務のこと。

住宅の取引をするときに、買主や売主が事前に診断士の検査を受けることによって、住宅の劣化状態を認識。第三者的な専門家の意見によって適正な品質や価値を知り、トラブルを未然に回避することが目的です。

診断士を選ぶなら、やはり建築のノウハウをもっている専門家に当たるのが無難でしょう。なぜなら、診断士が必要とされる民間資格はあるものの、国家資格を所持している建築士のように、知識や経験が十分にあるか不確かだからです。

ホームインスペクションが脚光を浴びるなか、2016年を迎えて次のようなニュースが話題になりました。2018年を目指して、ホームインスペクションが義務化へと向かっていくようです。

引用:時事ドットコム「契約時確認を義務化=中古住宅診断で法改正-国交省」
(2016/01/10) http://www.jiji.com/jc/zc?k=201601/2016011000069

国土交通省は10日、中古住宅を安心して売買できるよう、専門家が家屋の傷み具合を調べる住宅診断を促進する方針を決めた。売買の仲介契約時に、住宅診断を行うかどうかを売り主や買い主に確認するよう不動産仲介業者に義務付ける。今国会に宅地建物取引業法の改正案を提出、2018年の施行を目指す。

これによって築20年で建物の価値がゼロ円になっていた現状も、変革を余儀なくされるでしょう。建物じたいの価値が見直され、中古住宅のマーケットも活性化。それとともに、査定価格も整備されていくに違いありません

将来的には、ホームインスペクションの履歴がない建物は、市場に流通できなくなる時代もやってくるのです。

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いまはお得に買い物できる、最後のチャンス

中古市場のいまは、玉石混交の状態。“掘り出し物”は必ず眠っているはずです。

法規制を目の前にして、劣悪な物件に手をつけてしまう可能性もなきにしもあらず。しかし、優良な物件を選び抜くことさえできれば、品質に比べて低価格な“掘り出し物”を入手。お得に買い物できる、最後のチャンスだということもできるのです。診断の義務化が徹底されれば、優良物件の価格は是正されてしまうか、瞬く間になくなってしまうからです。

住宅の購入は、一生をかけた買い物。仮に不具合があれば大きな損失をこうむります。 事は慎重に運びましょう。熟練の診断士に見極めてもらい、第三者的なセカンドオピニオンをもらうのが肝心。床下や屋根裏をはじめ、普段は目の届かないところまで点検してもらいましょう。

たとえば、築10年ぐらいの建物であれば、設備の切り替え時期も重なります。給湯器をはじめ、丸ごとを更新する前提で予算を組むのもひとつの方策です。

良質かつお得な中古物件を、自分好みにリノベーション

また、国土交通省の肝いりで実施している「長期優良住宅化リフォーム補助事業」も、有効に活用していきたい制度のひとつ。2015年度は、ホームインスペクションも含めた3つの要件を満たせば、リフォーム工事費の1/3の支援(上限は100万円/戸 ※すべての性能項目でS基準を満たせば200万円)が受けられました。もちろん、そこには難しいハードルもありますが、知っておいて損のない制度です。

まずはホームインスペクションを入口に、良質かつお得な物件を購入。建築士をはじめとした、信頼のおけるパートナーとともに自分好みにリノベーションすることで、理想のマイホームができあがるのです。

「いいものを作って、きちんと手入れして、長く使う」。
そんな時代を目の前に「いいものが買える」、絶好のチャンスがきています。改正案施行の2018年までに、憧れのマイホームを、ぜひお得にゲットしてみたいものです。

建築ライターのワンポイントアドバイス
「いいものを買って、きちんと手入れして、長く使う」、最後のチャンスはいまだけ。自分なりの理想のマイホームを手に入れて、安心してリフォームを任せるためにも、建築士や診断士をはじめ、信頼のおけるパートナーを見つけましょう。

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