排水口の維持管理を怠ると雨漏りにも
台風が来るから、出来ない個所の清掃お願いします。
住宅も人がそこで生活をしていることで、住人とともに生きているのです。人間同様に年を重ねると見えない、手のとどかないところのあらゆるところに、不具合が蓄積していきます。人間の血管が詰まると動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞となります、配管が詰まると病気にはなりませんが、建物内部に水が浸入する可能性もありますので、日々の維持管理は健康診断同様に重要だと思います。
目につかない排水口の定期チェック
普段、登らない屋上ですと排水口に砂埃が溜まり、雑草が生え、排水が出来なくなるケースが多々有ります。排水ができないと、雨が降り自然蒸発するまで水が残り建物に悪影響を及ぼし、それ以上溜ると立ち上りの水切り内部に雨水が侵入し、部屋内部の壁や天井に雨漏れとして現れます。半年に一度は排水口のチェックや清掃をして下さい。
屋上の配管を執刀する
長年の塵や埃などが、溜まりますと配管が詰まります。配管は建管と横管で構成されていますので、縦と横を繋ぐ部分(エルボ)は詰まってました・・・。
「出来ない個所の清掃」とのお話でしたので、「町医に今すぐ手術をして下さい」と同じ位無茶な注文・・・。
大学病院で使う高価な機器を緊急レンタルして、エルボ部の血栓(詰まり)を破壊しながら、血液がスムーズに流れるようにするための執刀となりました。
破壊が数10分経った頃、上写真の水が、スーと無くなったと思った瞬間、下の桝から配管内部に溜まっていた、水が一気に溢れ出しました。
町医は、初めての執刀で「ウォー」の声とともにずぶ濡れに。
なんとか手術は成功しました。
配管上部にも血栓が・・・。
一難去ってまた一難、今度は配管の上部に血栓が見つかり、内視鏡ならぬドレーンクリーナーを差し込みました。原理は先端に粉砕するためのチェーンが3本楕円上に繋がっており、手に持っているワイヤーにモーターで回転をおこして遠心力で粉砕していきます。
上部粉砕の後、水を十分に流し配管に水が貯まらないことを確認、オペ終了最後に桝に溜まったヘドロを処理し全て終了。
屋上の排水口や配管の定期メンテナンスもおまかせ下さい。
住宅の健康をみるいわば「町医」のような存在である私たちは、お住まいが長く健全な状態を保てるよう検査し、いまどのような状態にあるのか、そしてどのよ うにすればよいのか、最善の処置についてアドバイス差し上げています。日頃気にされているご自身の身体のメンテナンスと同じように、配管も血管も定期的な 検査やメンテナンスを怠らないようにお願いします。住まいが元気になれば、住む人の元気につながるのではないでしょうか。