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2020-01-08

住宅の傾斜についてまとめてみました

住宅の傾斜の数値が多数あることを再認識

表作成の経緯

工事会社と近隣住民との間で傾斜による問題が発生し第三者として和解に向け傾斜の根拠となる材料を探したことが切っ掛けでした。

大規模な建物を建てる際に、工事の掘削、振動などの影響で近隣建物に被害を与えてしまった場合を考慮し、工事前と工事後の調査をする場合があります。その調査は現状の亀裂や破損等を調査し、建物の傾斜も計測します。

傾斜

傾斜の数値には基準値はありませんが、工事前と工事後の数値が明らかに変化していれば工事の影響があったと判断することとなります。

 

※表は1/20、1/60、度数などが混在していたのでインスペクションで使い慣れている1/1000にあわせて作成しました。

 
  災害被害認定基準  災害被害認定基準

住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)

地震保険  地震等を原因とする液状化による損害の認定基準
木造・プレハブ工法

地震保険

地震保険

木造・プレハブ工法 RC造・S造

RC造

S造

1/1000                                  

瑕疵がある可能性が低い

     
2/1000 損失割合3%
3/1000 構造耐力上主要な部分に瑕疵がある可能性が一定程度ある
4/1000 一部損  損失割合5~40% 損失割合3%
5/1000
6/1000 構造耐力上主要な部分に瑕疵がある可能性が高い 損失割合10~40%
7/1000
8/1000
9/1000 小半損
10/1000
11/1000
12/1000
13/1000
14/1000 大半損 
15/1000
16/1000
16.6/1000 損害割合に+15%

損害割合に+20%

17/1000

全損

18/1000
19/1000
20/1000
21/1000 全損
30/1000 全損
33.3/1000 全壊(損害割合50%)
40/1000
50/1000 全壊(損害割合50%)

各傾斜は損害割合に加算され、その数値が50%以上の場合全壊40%以上を大規模半壊20%以上を半壊と判定される。

P+で中古住宅のインスペクションをする際には傾斜基準値は6/1000としています、平滑な床で3m、柱又は壁で2m程度の距離をとりレーザーレベルにて調査しています。

新築時では正確にピッタリできているという検査では無く、構造耐力上主要な部分に瑕疵がある可能性が低いとされている『3/1000』を基準値としています。ただし3/1000を超えていたとしてもただちに欠陥につながるわけでなく構造耐力上主要な部分に瑕疵がある可能性が一定度ある或いは高いという判断になります。(その後詳細な調査が必要になる場合もございます。)

※構造耐力上主要な部分とは荷重に対する安全性を確保するため重要な構造部材 基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋かい、方づえ、火打材その他これらに類するものをいう。)、床版、屋根版、横架材(はり、けたその他こ れらに類するものをいう。)

傾斜で「1°(度)」を耳にしたこと有りませんか?1°は地震保険で木造建物(鉄骨系プレハブ含む)地震等を原因とする液状化による損害の認定基準「全損」の傾斜が約1°です。1°≒17/1000 

木造建物系は14/1000を超えると「大半損」、9/1000を超えると「小半損」、4/1000を超えると「一部損」となります。

RC造、S造については地盤液状化は関係なく各21/1000、30/1000で全損、その他は「損失の割合」できまります。

工事前調査などで不安、心細い方は、P+がサポート致します、お気軽にお問い合わせください。

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