中古住宅の扉は開閉しにくい!?
扉が開閉し難い色々な要因があります
引き戸は、敷居(しきい)と鴨居(かもい)の構造の扉や、金物で上から吊っている扉、戸車(とぐるま)で転がす扉と色々とあります。中には戸袋(とぶくろ)に引込になっていて専門業者でしか直せない扉もあります。
敷居や鴨居に擦れて開閉しにくい場合
扉自体が木材で湿気の多い時期やエアコンなどで乾燥し扉自体が反ってしまい鴨居などに擦れてしまう場合があります。
応急処置としてはロウ(100均で『すべるん棒』という商品もあります)を敷居や鴨居に擦り、滑りやすくする方法があります、机の引き出しなどの開閉しにくい時にも使えます。 四季を通じて擦れる場合は、扉の反り直しや、鴨居(扉の上の枠)の溝や扉の肩を削るなど、専門業者に頼まなければならない場合もあります。
戸車にゴミが詰まり回りにくい場合
戸車が回りにくいと思ったら、すぐ扉を枠から外し確認ください。ホコリや髪の毛が戸車に絡み付いると思いますので、綺麗に清掃してください。
*ガラス入りなど重たい扉の作業は、危険が伴う場合は無理をせず専門業者にご相談ください。
戸車が摩耗している
戸車の回転部分がホコリなどで動きにくくなると、樹脂でできた回転部分が回転せずに引きずられる為、車輪がすり減り削られていきます。
その結果、片減りした『いびつな円型』の車輪になると、「建具の動きが重く感じ」たり、「ダ・ダ・スー・ダ・スー・ダ・ダ・・・」と不規則な音がするようになります。また戸車が片減りすると、建具の前後の戸先(とさき)と戸尻(とじり)で戸車の高さが変わるため、建具が傾き扉を閉めたとき戸先に隙間が生じます。『戸車の片減り』は戸車の交換が必要です。(最悪の場合は扉が枠から外れ、枠まで傷めてしまう場合があります。)
*DIYに自信がある方以外は、前後の高さ調整もありますので専門業者にご相談ください。
建物が傾いている
上記の扉自体の原因の他、建物自体に傾きがあり、扉が開閉しにくくなっている場合があります。開き戸でも引き戸でも枠に擦れて壁や基礎にヒビがある場合は建物が傾いている可能性があります、建物自体の傾きを治すには高額の費用がかかります。 中古住宅の傾きの検査基準値として品確法のなかで、6/1000以上の傾斜を「構造耐力上主要な部分に瑕疵が存する可能性が高い」としています。(検査法は3mにおいて高低差が18mmの傾斜ということになります。)中古住宅の内見に行く際には、建具や窓サッシの開閉をおすすめします。
※新築でもサッシや網戸の擦れ音や、扉の開閉に問題がある場合がありますので、新築の内覧会でも是非扉の開閉をしてみてください。
扉の不具合か、建物自体の傾きかご自身で確認できない場合や、不安がある方はお気軽にP+にご相談ください。