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2016-08-05

耐震性のある中古戸建を選ぶなら2000年6月1日以降が安心!

2000年新・新耐震

2000年、ついに木造建築物の耐震性の基準が整う。

 2000年6月1日(平成12年)を基準日に建築基準法の耐震性に関する法令が改正施行されています。改正概要は次の3点。

:地盤調査と基礎に関すること

 地盤調査が事実上義務化されました。(建築基準法施行令38条)地盤調査を行い、建物の荷重を支えるために必要な地盤の耐力に応じた基礎形状と基礎仕様でなければなりません。購入時には地盤調査を行ったかを確認してみましょう。どのような地盤にどのような基礎で家が建てられたのか説明を受けてみてはいかがでしょうか。

:継手・仕口の仕様、柱・梁等の接合部に関すること

 柱や梁、土台などの木材は、建物の荷重や地震、風による揺れる力を受け止め、基礎から地盤へと伝える役目があります。その部材はそれぞれが一本のバラバラの木材を組み合わせです。組み合わせた木材が地震や風などの力を受けて接合部が抜けたり、外れたりすると建物の倒壊へとつながります。確実に受けた力を基礎から地盤へと伝えなければなりません。それぞれの接合部にかかる力に耐えられる金物を取り付けることが規定されました。

:耐力壁のバランスに関すること

 主に地震による揺れる力を受け止めるのは、耐力壁と呼ばれる壁です。その耐力壁の配置が偏っていたり、バランスが取れていないと建物はネジれて、破壊・倒壊につながります。建物の重心と剛心のズレにより起こる現象です。仮定ですが、家の中で耐力壁が多い部分(建物の左側)は揺れの力に踏ん張るため揺れの動きは少なく変形を抑えられますが、耐力壁のない部分(建物の右側)では揺れの力を受け止めることができずに変形が大きくなります。この動く範囲の差が建物にネジれを起こします。耐力壁が多い部分に剛心は偏ります。この偏りを偏心率と呼び、より偏心率が低く「0.0」に近いことが望ましいのですが、「0.3以下」に抑えるように規定されています。

1981年6月以降の建物でも安心はできない?

この改正の前に1981年(昭和56年)の建築基準法施行令の大改正により「新耐震設計基準」が施行されました。『新耐震』と呼ばれるものです。自治体が行う耐震診断や耐震補強工事等への助成金制度はこの改正を基準として、1981年(昭和56年)5月31日以前の建物に対して助成を行うものが多くあります。しかし、2000年の改正『新・新耐震』にある「地盤調査」、「継手・仕口の仕様」、「耐力壁のバランス」が考慮されなければ安心な建物とは言えないと考えます。

2000年6月からは法律の上で基準ができましたが、それ以前の建物がすべて耐震性が劣っているということではありません。1981年及び2000年の法改正に関わらず耐震性の高い設計がなされた建物もあります。枠組壁工法(ツーバイフォー)の建物は、軸組工法のものと比べると耐力も高い壁で構成されていることもあり、耐震性の高い建物であることが多いのは確かです。しかし、耐力壁のバランスがとれているとは限らないので注意が必要です。

建物を支える地盤を知る

 切土や盛土、田畑の造成地、新旧河川沿いの造成、湧水地周辺地等、かつてどのような土地であったのかは、現在の様子から読み取ることはなかなか難しいことです。地盤の耐力は隣り合う敷地でも同じとは限りませんし、一つの敷地の中でも箇所ごとに異なりますので、正確な情報は地盤調査をすることが必要です。地盤調査しないまでもどのような土地なのかを知ることができるサイトを紹介しますので、建物の足元がしっかりしていなければ、いくら頑丈な家を建てても倒壊する恐れがあります。建物を支える地盤を知るきっかけとしてご利用いただければと考えます。

地盤サポートマップ https://supportmap.jp/#13/35.6939/139.7918

住所を入力すると、地図上にマーカーが表示されます。「詳しい情報はここを押してね」で「地盤サポートマップfor U」が表示されその枠の下にある「レポートを作成する」で簡易レポートが作成されます。画面地図上には、地耐力が丸に色分けされて分類され表示されていますが、赤丸印の「弱い地盤」が青丸印「ふつうの地盤」や緑丸印「やや強い地盤」の合間に存在しています。近くの地盤が良くても隣接する地盤が必ずしも良いとは限らないことがわかるのではないでしょうか。このサイトでは地盤の揺れやすさなども知ることができます。地盤が固ければ揺れにくく、柔らかければ揺れやすいことがわかります。

住環境情報 map        http://gspace2b.asahigs.co.jp/jukankyo/main.php

住所を入力すると、地図上に赤い十字マークが記されます。その十字箇所をクリックすると、概略の枠が表示され、その枠の下にある「住宅地盤簡易診断レポート作成」のボタンを押すとレポートが作成されます。

ジオダス http://www.jiban.co.jp/geodas/guest/index.asp

該当地域周辺の地盤調査を行った結果が記されています。

地盤ネット http://jam.jibanmap.jp/map/main.php

無料で簡易レポートを作成していただけます。出先などでもスマホなどで、自分のいる場所の地盤安心スコアをリアルタイムで表示してくれるアプリも無料提供されています。土地の状況を診ながら安心な家探しのお手伝いをしてくれるのではないでしょうか。「じぶんの地盤アプリ」https://jibannet.co.jp/jibunnojiban/

耐震調査と診断で、より安心な家を!

 2000年(平成12年)の改正を踏まえた耐震調査と診断を受けることは、建物の安全、生活への安心に繋がります。家のどの部分が弱くて、どのようにすれば今の設計基準に近づけることができるのか。『耐震性能が見えないことへの不安』を『耐震性能を見えるようにする』ことで、安心へと繋がります。は、現在の建築基準法ではまだまだ不安なので、さらに安心できる強い家にすることはできないのか。

 P+(プラス)は、耐震調査と診断をもとにそれぞれの日常生活や予算とご要望を踏まえた耐震補強設計を行い、ご提案をいたします。耐震補強は設計だけでは不十分な結果を招きますので、補強設計から現場での補強施工の管理、施工が不可能な箇所が出てきた時には、現況にあわせて補強設計の修正を都度行い、確実な補強を一貫して提供いたします。P+(プラス)は耐震であなたの安全をサポートしていきます。お気軽にご相談ください。

 

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